02
"フユカ、そろそろお目覚めくださいまし"
誰かの声が聞こえる。
私はまだ眠いよ白刃。もう少し寝かせて……。
"フユカ、まだ起きてないの?"
ん? あれ、白刃の声じゃない。
「フユカ、もう起きなさーい!」
「うわぁっ!?」
私を眠りから叩き起してくれた声の主は、彩だった。
眠い目を擦りながら周りを見ると、雅もいる。
「おはよう……」
「アハハ、フユカのお寝坊さーん!」
「ごきげんよう、フユカ」
「あれ、水姉さんは?」
「水恋はシャワーを浴びに行っていますわ」
「水恋、すごく張り切ってたよ。
フユカと買い物に行けるー、って楽しみにしてたもんね」
「買い物? ……あ゛っ」
買い物というワードを聞いた瞬間、昨日までのことが一気にフラッシュバックした。
シャラジムでのジム戦から数日間をみんなで過ごして、昨日女の子メンバーで出かけようって約束したんだった!
「えっと……確かデパートに行くんだっけ?」
「そうだよ。早く身支度整えて、準備してね!」
「はぁい」
コインランドリーから取ってきた服に着替えて洗面台に移動する。
歯を磨いている間、雅が髪を結んでくれた。
今更だけど、雅の髪って綺麗なストレートだよね。
ちょっと羨ましいなぁ。
朝のシャワーを終えた水姉さんも合流して、男性陣の待つ食堂へ向かった。
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