05
「アレックスさん、色々ありがとうございました。
烈もありがとうね」
「いやいや、無事に勝てて何よりだよ」
「だな。トレーニングの成果も十分出てたみてぇだし、こっちも冥利に尽きるわ」
アレックスさんたちがいなかったら、どうすれば良いかみんなで悩みまくったかもしれない。
というか、私がずっと落ち込んだままだったかもしれないな。
「でも、本当に良かったんですか?
アブソルナイトなんて貴重な物を貰っちゃって」
「良いんだ。
僕が持っていても仕方ないし、アブソルを連れている君に使ってもらった方が博士も喜ぶと思うよ」
「ありがとうございます」
借りたキーストーンはちゃんと返しましたよ、ハイ。
私だけのキーストーン。いつか見つかるかなぁ。
「アレックスからあなたのことを聞いた時は心配になったけど……。
あなたに笑顔が戻って本当に良かったわ」
水姉さんが穏やかに微笑んで頭を撫でてくれた。
「だな。普段騒がしいやつが急に静かになると調子が狂う」
「ちょっと、一言余計だよ緑炎!
でも、ごめんね。随分心配掛けちゃって」
私の謝罪にみんなが一様に微笑んでくれる。
このメンバーに会えて良かったなぁと心から思った。
「フユカ、そろそろ暗くなる……」
「あ、ホントだ。もうこんな時間。
そろそろポケモンセンターに戻ろっか。アレックスさんたちも一緒に帰りましょう」
「ごめんね、フユカちゃん。これから夕飯の買い出しに行くんだ」
「ポケモンセンターに戻ったら連絡するから、晩飯食いに来いよ。
戦勝祝いに美味いもん食わせてやる」
「良いの!? ありがとう、烈!」
「おぅ、腹減らしとけよ」
「私はフユカたちと戻るわ。他のメンバーを紹介してあげたいし」
「分かった。それじゃフユカちゃん、また後で」
『また後でねー!』
ポケモンセンターに戻った私は、水姉さんからシュシュプの彩、エアームドの鋼刃、キュウコンの孝炎、グレイシアの氷雨を紹介してもらった。
特に白刃と鋼刃、悠冬と氷雨は気が合うみたいだった。
その後、烈と緑炎が作った晩御飯をみんなで美味しくいただいた。
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