02
「ゼェ……ゼェ……」
あの後、烈が美人さんを引き離してくれた。
し、死ぬかと思った……。
『フユカ、大丈夫?』
「う、うん……。ゲホッ! 何とか……」
「悪ぃな、フユカ。
コイツ自分より年下の女見るといつもこうなんだよ」
「"女"だなんて相変わらず口が悪いわね、烈。せめて"女の子"って言いなさいよ。
それより、突然抱きついたりしてごめんなさい。
私は水恋。種族はラプラスよ」
「は、はいっ! 私はフユカです。
よろしくお願いします、水恋さん」
水恋さんがクスクスと笑う。
改めて見ても、やっぱり美人だなぁ。
笑ってるところさえ様になってるもん。
背も高いし、スタイルも良くて羨ましいなぁ。
「そんなにかしこまらなくても良いのよ。私のことは気軽に、"水姉さん"って呼んでちょうだい。
緑炎も元気そうで何よりだわ」
「あら? 緑炎は水恋ともお知り合いでして?」
「あぁ。アレックスたちには昔、世話になったことがあるからな。
他の奴らも元気にしてんのか?」
「えぇ、もちろん。賑やかなくらい元気よ」
「でも、どうして水れ……水姉さんも一緒に?」
「コイツが"どうしても行く"っつって聞かなかったんだよ」
「え?」
どゆこと?
「本当は2人で来るつもりだったんだけど、君のジム戦を見に行くと言ったら"私も行く"って言い出したんだ」
「"ギャラリーが増えたら緊張するだろうから、やめとけ"って言ったんだけどな」
「私だってこの子に会いたかったのに2人だけズルいじゃない」
「アハハ……」
うちのメンバーも簡単な自己紹介を済ませ、早速ジムへと向かった。
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