04
あの後、アレックスさんと別れてポケモンセンターに戻ってきた。
「ただいまー」
「ただいま……」
「2人とも、お帰りなさいませ」
『フユカ、蒼真、おかえりー!』
「お帰りなさいませ、姫」
「うん、ただいま。
……って、白刃!? もう歩いて大丈夫なの!?」
「はい。姫のお心の傷に比べれば、これくらい」
『白刃、ジョーイさんにびっくりされてたもんね。
"こんなに早く歩けるようになるなんて"って』
「そうなんだ」
このメンバーの中で、1番頑丈なのって白刃なのかも。
「先日のバトルの件で、酷く傷心なさっていたと緑炎から聞いております。
それ故、一刻も早く治して姫のご不安を払って差し上げたいと……。
姫、申し訳ございません。あの様な無様な姿を」
「ううん。私の方こそごめんね、白刃。
私、バトルが進むうちに焦ってた。
最初は"勝ちたい"って思ってたのに、いつの間にか"勝たなきゃ"って自分を追い詰めてた。
頭を冷やして考えてみたんだけど、やっぱり"勝ちたい"って気持ちはあるよ。
でも、今は少し違う。"みんなで"勝ちたい」
「姫……」
「だから、次こそはコルニちゃんに勝とう?
次のジム戦までにみんなで特訓して、一緒に強くなろう」
「はい。共に強くなると、誓いましょう」
翌日、アレックスさんと彼の相棒・リザードンの烈の指導による特訓が始まったのだった。
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