01
シャラジムのジムリーダー・コルニとバッジ無しのバトルをしてから3日が経った。
バトルで怪我を負った白刃も、まだ歩くことは出来ないが回復してきている。
意識を戻した白刃を見たフユカも、以前のように徐々にではあるが笑顔を取り戻しつつある。
「やっといつものアイツに戻ったか」
白刃が目を覚ました時のフユカは、ある意味すごかった。
部屋に入ったとたん、白刃に抱きついたのだ。
あまりにも突然に起こったことなだけに、俺も雅もつい唖然としてしまった。
白刃本人は整った顔を"これでもか"というほど真っ赤にしていたのだが。
またあの賑やかな日常に戻った。
……と、思っていたのだが、それでも時折顔を曇らせることがある。
あの時のバトルに思うことでもあるんだろう。
「緑炎、ちょっと外行ってくるね。
マスタータワーの見える高台にいるから」
「おー。気を付けて行ってこいよ」
フユカが部屋を出て行った。
あまり思いつめなけりゃ良いが。
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