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シャラジムのジムリーダー・コルニとバッジ無しのバトルをしてから3日が経った。

バトルで怪我を負った白刃も、まだ歩くことは出来ないが回復してきている。

意識を戻した白刃を見たフユカも、以前のように徐々にではあるが笑顔を取り戻しつつある。

「やっといつものアイツに戻ったか」

白刃が目を覚ました時のフユカは、ある意味すごかった。

部屋に入ったとたん、白刃に抱きついたのだ。

あまりにも突然に起こったことなだけに、俺も雅もつい唖然としてしまった。

白刃本人は整った顔を"これでもか"というほど真っ赤にしていたのだが。

またあの賑やかな日常に戻った。

……と、思っていたのだが、それでも時折顔を曇らせることがある。

あの時のバトルに思うことでもあるんだろう。

「緑炎、ちょっと外行ってくるね。
マスタータワーの見える高台にいるから」

「おー。気を付けて行ってこいよ」

フユカが部屋を出て行った。

あまり思いつめなけりゃ良いが。


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