03

コルニちゃんの案内でシャラシティを一通り見て回った私たち。

残る場所はあと1つ、マスタータワー。

「最後はマスタータワーだね。今なら潮が引いて道ができてると思うよ」

「メガシンカの伝承……楽しみだなぁ。
あ、ねぇ。メガシンカ親父さんってどんな人?」

「それ、あたしのお祖父ちゃんのことだよ。
世界で初めてメガシンカを使った人物の子孫で、今はメガシンカの伝承を後世に伝える役目を請け負っているの」

コルニちゃんに続いてマスタータワーの中に入ると、そこには厳かな空間が広がっていた。

すごく圧倒される。

「ここが、マスタータワー……」

「とても厳かな空間ですわね」

「何というか……身が引き締まるような心地だ」

「どう? フユカちゃん。マスタータワーに来た感想は?」

「上手く言葉にできないけど、こんな神秘的な建造物は初めてだよ」

「ここはメガシンカの全てがある場所だからね。
お祖父ちゃん呼んでくるから、少し待ってて」

メガシンカ親父さんを呼びに行ったコルニちゃんの背を見送り、私は中央の像を見上げる。

見るだけで勇猛さを感じさせる、メガルカリオの像。

「ルカリオって、メガシンカするとこんな姿になるんだな」

隣に立っていた緑炎が静かにそう言った。緑炎の反対側にいた白刃も静かに頷く。

「あぁ。勇猛さが感じられるな」

「ほんと、こんな迫力のある石像見るの初めて」

『大きいね……』

私たちはただただ、マスタータワーとメガルカリオの石像に圧倒されるばかりだった。


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