06


舞台裏で一次審査を突破したことをヒカリちゃんと喜び合ったのも束の間。

すぐに二次審査は行われた。

私とヒカリちゃんはその後も順調に勝ち進み、残すはファイナルステージのみとなった。

司会者の挨拶(?)もそこそこに、ファイナルステージの火蓋が切って落とされた。

「いくよ! ポッチャマ、ムックル!」

「來夢、笑理! レッツゴー!」

この一戦に優勝がかかってる。ここまで来た以上、負けられない!

「ポッチャマ、バブル光線!」

「笑理、放電!」

バブル光線と放電がぶつかり合い、光の粒子が舞い落ちる。

ヒカリちゃんとバトルするの初めてだな、今思えば。

「電光石火!」

ヒカリちゃんのムックルがものすごいスピードで來夢に迫ってくる。

ここはアレで動きを止めちゃおう!

「來夢、サイコキネシスで動きを止めて!」

『了解!』

『うわっ!』

「ムックル!」

サイコキネシスで動きを封じられ、あわあわと動揺するムックル。

その様子がちょっと可愛いと思ってしまったのはここだけの話。

「よし! 笑理、ムックルに天使のキッス!」

「ここでレイナさんのパチリス、何とも愛らしい天使のキッスです!」

「バブル光線で相殺して!」

ポッチャマのバブル光線で打ち消されてしまった。うーん、残念。

その後も互いのポイントを削り合い、かなりの接戦が続いた。

司会者によってタイムアップが宣告され、ステージ上の液晶に残りのポイントが表示される。



「ポケモンコンテスト・ヨスガ大会、優勝はレイナさんです!」



「『『やったぁ!』』」



「レイナさん、おめでとうございます!」

「ありがとう! ヒカリちゃんもお疲れ様」

人生で初めてのポケモンコンテストは、私たちの優勝で幕を閉じた。


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