02


「ママ、ナイスアイデア! レイナさん、出てみましょうよ!」

「で、でも私パフォーマンスとか考えたことな『レイナ、あたし出たい!』……え?」

おいおい笑理、冗談キツいぜ。

「ちょ、笑理本気?」

『だってそう言ったもん』

聞き間違いじゃなかった!

でも笑理やる気満々だし、たぶんコンテストは今回出場したらしばらく出場する機会無いだろうから……良いか。

「……分かりました。私、コンテストに出ます」

「オッケー! そうと決まれば、さっそくエントリーしに行かなくちゃ!
……って言いたいところだけど、まずは2人の衣装を買わないとね。
さ、そこのお店に入りましょう!」

あ、そっか。

シンオウ地方のポケモンコンテストって、トレーナーもオシャレするんだった。

どうしよう、私今までドレスアップなんてしたことないよ……。

アヤコさんに連れられて近くのデパートに入り、コンテスト用の衣装を買うことになったのだった。




私、レイナはただいま大変困惑しております。

ヒカリちゃんのママさんこと、アヤコさんにコンテスト用の衣装を買ってもらっちゃいました。

いや、それは良いんです。

アヤコさんも"お金のことは気にしなくて良いのよ"って女神のような笑顔で言ってくださいましたから。ありがたや、ありがたや。

問題はそのドレスなんです。

何で……



何でイブニングドレス(オフショルダー)なんですか!?



いや、選んでもらったんだからケチつける気は無いんだけど、これはどっからどう見てもスレンダーで大人のお姉様が着るようなドレスだと思うの。

タキシードっていう案は、"年頃の女の子はうんとオシャレしなくちゃ!"って速攻で却下されちゃったし。

結局そのままコンテスト会場に戻ってきた。

受付のお姉さんにコンテスト出場の旨を伝えた。

「では、出場するポケモンを2匹選んでください」

「「え、2匹?」」

ヒカリちゃんと声が見事にハモった。

今、この人は何と……?

「あの、コンテストに出場できるポケモンって1匹じゃないんですか?」

「今日のコンテストはダブルパフォーマンスなので、1度に2匹のポケモンを出して演技するんですよ」

なん……だと!?

「あら、いっけない!
ダブルパフォーマンスなの、すっかり忘れてたわ!」

「もう、ママ! 何でそんな大事なこと忘れてたの!?」

初めてのコンテストはかなり……いや、とてもハードルが高そうです、まる。


[*prev] [next#]






TOP
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -