01
「はぁ〜、やっと着いたヨスガシティ〜」
疲れた……。とてつもなく疲れた。
明日は絶対、全身筋肉痛だな。
「あれ? レイナさんじゃないですか!」
「ん?」
声のする方向を見れば、そこにはヒカリちゃんと女の人がいた。
「久しぶりヒカリちゃん! 元気そうだね」
「はい! あ、紹介します。私のママです」
ヒカリちゃんと一緒にいた女の人、ママだったんだね。
道理で顔立ちが似てるはずだわ。
「初めまして、アヤコよ。ヒカリがお世話になってるわね」
「いえいえ、私は何もしてないですよ。
むしろ私の方がいつも元気を貰ってるくらいです」
「それなら良いけど。
それより、レイナさんよね? ヒカリから聞いてるわ。
これからも娘をビシバシ指導してやってね。遠慮はいらないから!」
「し、指導……?」
あれ、これって先輩トレーナーとして認識されてるってこと?
指導もなにも、私も新人トレーナーの部類に入ると思う。
ゲームではなく、実際に自分の足で旅して回るのは今回が始めてなわけで……。
「ねぇママ、時間の方は大丈夫なの?」
「あ、そうだったわね。
レイナさん、これから私とヒカリはコンテスト会場に行くんだけど、良かったら一緒にどう?」
『『コンテスト会場!?』』
私が答える前にモンスターボールがカタカタと揺れた。
笑理と來夢のモンスターボールだ。
しかも笑理はモンスターボールから出てきて、私の肩によじ登ってくる。
「わぁ、可愛い! パチリスだ!」
「とっても愛らしいわね! レイナさん、そのパチリスでコンテストに出場してみたら?」
「えぇっ!?」
まさかのコンテストデビューですか!?
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