02
「ポケモンセンターに到着」
『ねぇねぇレイナ、ミックスオレ飲みたい!』
「本当に好きだね、ミックスオレ」
確かこの先に自販機があったな……。
ドンッ
「わぶっ!?」
うわ、今絶対マヌケな声が出たよ。
「す、すみません!」
「こっちこそごめんね。
って、あれ? レイナちゃん?」
何でこの人は私の名前を知ってんの?
顔を上げれば、目の前にはヒョウタさんの顔。
「ぅえ!? ヒョウタさん!?」
「やっぱりレイナちゃんだ。パチリスを連れてるから人違いかと思ったよ。
元気にしてたかい?」
「は、はい、おかげさまで」
驚きのあまり会話が続かない。
明らかに挙動不審になってるよ……。
「ところで、レイナちゃんは何をしてるんだい?」
「えっと……ヨスガシティのジム戦に向けて、特訓のために迷いの洞窟に行こうと思ってるんですけど」
「迷いの洞窟か……」
どういうわけか、難しい顔をしてしまったヒョウタさん。
「あの、どうかしたんですか?」
「実は最近、迷いの洞窟に生息しているポケモンたちの様子がおかしいんだ。
だから、迷いの洞窟へはあまり近付かないように呼びかけていたんだよ」
「おかしいって……何があったんですか?」
「理由は分からないけれど、ポケモンたちがやたらピリピリしているんだ。
恋のシーズンでもないのに、ってジョーイさんが首をかしげていたよ」
「私、迷いの洞窟に行ってみます」
あいにく、私は行ってはいけないと言われると行ってみたくなる性格。
それに何かきっと理由があるはず。
じゃあ、迷いの洞窟へレッツゴー!
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