01


青と桃色の2色の粒子が複雑に絡み合って、表側と裏側を繋ぐ大穴へ注がれていく。

私たちが祈りを込めれば込めるほど、それに比例するように光は強さを増していって。

それと同時に、体に掛かる負荷も強くなっていってる気がした。

(記憶が戻る前はやり方なんて全然分かんなかったけど……。
やっぱり体が記憶してるものなのかな)

静かに目を閉じて、心を落ち着けて祈り続ける。

時間の歪みが少しずつ小さくなっていくのを肌で感じた。

(……う、っ……。結構キツい……)

何せ神のポケモンが開けた大穴に、アカギが無理矢理捻じ曲げた歪みまで加わってるんだ。

そんな簡単に閉じれるとは思ってなかったけど……。

(ちょっと……いや、かなりヤバいかも……)

体がどんどん重くなっていく。

少しでも油断した途端、膝をついてしまいそうな重圧が私の肩にのしかかっていた。

(でも、諦めることなんてできない。
今ここで完全に閉じてしまわないと、世界もみんなとの思い出も消えてしまう)

『神子、最後の仕上げだ』

『一気に閉じるぞ!』

ディアルガとパルキアの声に、私もナオトもゆっくりと目を開く。

眩しすぎるくらいの光に目を細めながら、私たちは残る力の全てを祈りに乗せた。


[*prev] [next#]






TOP
×
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -