05


アカギもギラティナも、ギンガ団員もいなくなった槍の柱。

ついさっき起こったことなのに、とても頭が追い付かなかった。

「な、何……この穴? それに、ギラティナって?」

「分からない。ギラティナ……聞いた事があるような、無いような……」



『あれは主神・アルセウスより生み出された同胞だ』



ディアルガの穏やかで荘厳な声が、脳内に直接響いてくる。

じゃあギラティナはディアルガたちと同じ、神様のポケモンってこと?

『ヤツは俺たちと一緒に生まれたんだがな、やんちゃが過ぎて主神の怒りを買っちまったんだよ』

『あれを"やんちゃ"で片付けるな、パルキア。
主神の怒りを買ったギラティナは、この世界の裏側である"破れた世界"に追放されたのだ』

あ、何となく思い出してきた……。

その後アルセウスに叛逆しようとしたけど、今は反省して裏側から表の世界を見守ってるんだっけ。

『この世界と破れた世界は相互関係を持ってる。
この世界を消そうとしたのがギラティナの逆鱗に触れちまったな、あのアカギとかいうヤツ』

『悠長にはしておれん。今すぐこの大穴を塞がねば、いずれにせよこの世界も破れた世界も消滅するだろう』

『塞ぐったって、どうすりゃ良いんだ?』

ディアルガが私を、パルキアがナオトをそれぞれ見つめる。

その瞬間に悟った。私たちの力を使う時が来たのだと。

時間と空間の歪みを修復するという、2人の神子の力を。

だからあの時、ギラティナは"後は任せる"って言ったんだ。


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