01


來夢たちの声を頼りに、現へと戻って来た私。

緋色君たちの方に視線を向ければ、ナオトが取り囲まれてるのが見えた。

天馬君に至っては、"ナ゛オ゛ト゛良゛か゛っ゛た゛〜!"って言いながらわんわん泣いている。

え、何あれ。どういうこと?

『僕たちにできるのはここまでだ』

『時の神子、どうか空間の神子を恨まないであげてください』

「……うん、大丈夫。ナオトにも理由があったんだって、ちゃんと分かってるから」

『そう……それを聞いて安心したわ。
後日会った時には、あなたたちの結婚報告が聞きたいわね』

今その話する必要ある!? 本当にブレないな、エムリットは……。



「そんな……」



声がした方を振り返ると、絶望に顔を歪ませたナオトが膝から崩れ落ちていた。

「赤い鎖が消失した……。アカギの野望が叶わなかったら、妹が……」

(やっぱり……)

彼のコードネームを聞いた時、すぐに分かってしまった。

あの女の子は……コーデリアちゃんは、ナオトの妹さんなんだって。

でも彼女は、ハンサムさんにお願いして保護してもらってる。

あの子がトバリのアジトから離れた今、ナオトの縛り付けるものは何も無いんだ。


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