09
トバリシティ・ギンガ団アジト。
機械に繋がれたエムリット・アグノム・ユクシーの3体を見つめ、アカギは無表情のまま静かに頷いた。
「ようやく湖の3匹が揃ったか。ここからはワシの出番じゃの」
「プルート、赤い鎖の作成に掛かる時間は?」
「そうじゃなぁ、短く見積もって明日中かの」
「そうか。お前はこのまま赤い鎖の作成に入れ」
「ヒッヒッヒ、腕がなるわい」
アカギがこちらを振り向いて、僕とサターンを呼んだ。
「サターン、お前はあの3匹の監視を。何としても赤い鎖を作らせるのだ」
「はっ、お任せ下さい」
「神子の動向はどうなっている?」
「今現在は分かりませんが、彼らのことです。湖のポケモンたちを助けるために、必ずここへ乗り込んでくるかと」
「……ふむ、あちらから来るのであれば探す手間は省けるか。
捕縛のタイミングはお前に一任する。くれぐれも仕損じるなよ、
"ウラヌス"――」
"はい"と答えた自分の声は、暗闇の中に溶けていった。
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