01

その日の夜、私はまた深い夢の中にいた。

でもかつての日のような暗闇ではなくて、たくさんの星や銀河が輝く宇宙のような空間だった。

(ここって……)

今までとは全然違う夢の世界に驚いていると、目の前に1匹のポケモンが現れた。

あの姿はミオ図書館の本で見たから間違いない。

「ディアルガ!?」

時間を司るポケモン・ディアルガ。時の神子という存在を生み出した、神々のポケモンの1柱。

こんな形で会うことになるなんて……!

『ようやく会えたな、時の神子・ディアーナよ』

「ディ……ディアーナ?」

初めて聞く名前だけど、誰だろう?

"ヘレナ"として生まれる前の名前とか?

『私がお前に与えた、神子としての真名だ。覚えていないか?』

今のところ、そんな名前で呼ばれた記憶は無いのですががが。

でも、その名前の響き自体には聞き覚えがあるような……無いような。

「うーん……何となく……。
それより、初めま……"久しぶり"って言った方が良いのかな?」

『フッ……そうだな。
さて、私がお前の夢の中に来たのは他でもない。お前に全てを話しに来た』

「全て?」

『うむ。時の神子の役割と、空間の神子との過去。
湖のポケモンたちが話せなかったことを全て話そう』

ということは、ここで"時の神子"の存在が何なのかハッキリする。

神話にも物語にも語られなかった真実が、今目の前にあるんだ。

この機を逃す手は無い。

「……分かった。教えて、ディアルガ。
時の神子の役割が何なのか、2人の神子がどう関わってきたのかを」

『心得た』

ディアルガは(ダンディな良い声で)朗々と語り始めた。


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