09
ギンガ団が立ち去った後、私たちも小屋に戻る……とはならなかった。
『ギンガ団……許さない……許さない、許サナイ!』
『おい誠士、落ち着け……ぅぐあっ!』
突然勇人が視界から消えたと思ったら、次の瞬間には爆音と一緒に壁に叩き付けられた姿が見えた。
急いで勇人をボールに戻して、今度は來夢を繰り出す。
「來夢、サイコキネシスで誠士を止めて!」
『う、うん……キャアッ!』
來夢がサイコキネシスで動きを止める前に、誠士がドラゴンクローで來夢を叩き伏せる。
おかしい……どうして……? 普段の誠士なら、絶対にこんなことしないのに!
『やめろ誠士! 自分が何やってるか分かってんのか!?』
緋色君の説得も、今の誠士には届かないみたいだった。
誠士を止めようとして、焔も笑理も幸矢も……。
緋色君たちでさえも問答無用で薙ぎ倒されていった。
私もナオトも、戦えるポケモンはもういない。目の前が真っ暗になりそうだった。
そんな最中、誠士の体を激しい光が包み……彼は怒りによってガブリアスへと進化を遂げてしまった。
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