05
『勇人が進化した!』
皆がボールの中で勇人の進化を喜んでいる。
『これが"進化"か……。ちっと体は重いが、悪くねぇな!
あと地面が近ぇ!』
最後のは言う必要があるのかい、勇人?
でも自分が成長していることを本能的に感じ取っているのか、勇人の戦闘意識が更に上がっていく。
体が重くなったのなら、タツベイの時と同じようには戦えない。
ここは相手を引き付けるしかないか……。
「勇人、戦法を変えるけど良い?」
『任せろ。指示は頼むぜ!』
「まさかジム戦の途中で進化するとはな!
だが、君たちの快進撃もここまでだぁ!
フローゼル、アクアジェット!」
『任せな!』
「竜の息吹!」
『おうっ!』
竜の息吹がフローゼルと激突する。
でもアクアジェットの勢いは凄まじくて、威力が弱まりこそすれ相殺は出来なかった。
「氷のキバ!」
「思念の頭突き!」
氷のキバと思念の頭突きがぶつかり合い、勇人が水中に投げ出されてしまう。
次で決めないと本格的にマズイ!
「逃がすなフローゼル! アクアジェットだぁ!」
(水中じゃあ勇人はロクに動けない。だったら……!)
一か八かの賭けになるけど、私は勇人を信じてる。
「勇人、床を蹴ってドラゴンクロー!」
水中にいる勇人に声が届いたのか、ドラゴンクローのアッパーを受けたフローゼルが飛び出してくる。
また潜られる前に、これで決める!
「竜の息吹!」
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