04
「頼もーーーーーぅ!」
声帯が潰れそうな大音声で叫ぶ。そして噎せる。
するとジムの扉が開き、桃色の髪の女の子が姿を見せた。
「ジムの奥まで届いてきた気合、お見事です。
私はスモモ。このトバリジムのジムリーダーを務めています」
「ゲホッ、ゲホッ! ……レイナ、です……。
ジムせ……ぉ、願いしま……ゲホッ!」
あ、ヤバ……気管に唾液が入った……。
『おいおい、大丈夫かよ?』
「あの! 良かったら、これどうぞ」
スモモちゃんが差し出したのは、おいしい水。
私が咳き込んでいる間に取って来てくれたらしく、好意に甘えて3口ほど飲んで喉を潤した。
「……ッ、ハァ……。ありがとうございます……」
「どういたしまして。チャレンジャーの方……で良いんですよね?」
「はい、ジム戦お願いします」
「分かりました。
チャレンジャー・レイナさん、あなたの挑戦を受けましょう。
バトルフィールドはこちらです。ついて来てください」
キビキビとした足取りで歩いていくスモモちゃんの後について、私もバトルフィールドへと向かった。
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