06
「ハァ……ハァ……」
『ゼェ……ゼェ……』
勢いで上まで上がってきちゃったけど……。
「これじゃ逃げらんないじゃん!」
階段塞がれたら終わりだわ!
『大丈夫かよ、レイナ。來夢たち置いてきちまったぞ』
「誠士がいるから大丈夫だと思う。問題は私たちの方だよ」
よりによって、ホラー大の苦手コンビ。
さっきの人魂に襲われたら、太刀打ちできるんだろうか。
『あ、なぁ。あれ出口じゃねえか?』
「え?」
あ、ホントだ。月の光が入ってきてる。
ってことは、あそこが最上階?
「行ってみよう、勇人」
『おう』
恐怖心はどっか行った。
[*prev] [next#]