バベル


 どれが真実と言えるのだろう。

 苦しくて苦しくて、耐えられなかった堕天の苦痛は、君に近づける喜びにすり替えられ何時しか忘れていってしまった。
 僕は生まれ変わる。僕ではない僕に。君に近い僕に。

 ねえ僕を見て。

 でも、
 君の目は僕を、



 ≠≠≠≠≠
 私は君を知らない。そんな君を知らない。
 君の声は私に向けられてはいなかった。私の声も、君に届かない。


 この手に握る神の刃は、君を救うと信じてる。




≠≠≠≠≠
 君だって嬉しいはずさ。ヒトという生き物は、愛するものの為に全てを捧げることが幸せなのだろう?
 なら君は幸せだ。

 そして、それが真実であるのなら、君には選択肢が残されている。
 わかっているかい?








≠≠≠≠≠≠≠
 誰も話を聞いていない。
 誰もが言葉の意味を違えていく。
 通じ合えない。
 わかり合えない。



(イコールになり得ない)
(のちの、バベルの搭でのお話)





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