( 2015/04/22 23:34 )
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兄様がオホカマメノミコト様の地雷を踏み抜いた。
見ている分には楽しいが被害がこちらまで来るのは御免被る。タマ屋とか言う商人から買った酒を餌に飲み直しを提案すればオホカマメノミコト様はあっさりと機嫌を直し笑顔になった。ツマミは無論あの結くんに頼んである。彼の料理を食べば一週間は祭神として祭れるだろう。薄い笑みを貼り付けながら広場にオホカマメノミコト様を移動させ、結くんの作った料理とタマ屋から戴いた酒を皆様の杯に注いでいく。
「いっただきまーす!」
元気よく結くんの作ったツマミを口に入れたとたん、オホカマメノミコト様は泡を吹いて倒れた。あまりにも早い撃沈に内心驚きながら
「兄様、オホカマメノミコト様を神殿に飾ってきます」
と言い彼の足をつかみ神殿まで引きずる。体格のいい男性を引きずるのはさすがに疲れるなと思いながら神殿にとりあえず飾り扉を閉める。そのまま飲み会の離れに戻って、私は言葉を失った。

散らばった部屋の真ん中でぶっ倒れて寝てる役路様に大爆笑してる結くん。兄様は杯片手に冷静に飲んでいた。何があったのかと兄様に問いかけようと側に行けば、再び言葉を失う。
結くんが兄様に抱き付いたのだ。大爆笑しながら。さすがの兄も驚いたのだろう、値段の高い杯を落とし固まっている。
「あは、アハハハハハッ本当役路饅頭みたいアハハハハハッ!てか月緋様も固まってる!アハハハハハッ!」
抱き付ながら笑う結くんに私も兄も目を見開いた。彼もこんなに笑うのか。離れに響く彼の笑い声を聞きながら片付け大変そうだと心のどこかで思った。


翌日、兄の前ですいませんでしたと土下座する彼に兄は戸惑いながらもまた飲みましょうと誘っていた。二人だけは不安だからまた同じメンツで飲み会するんだろうなと私は不安になった。

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モドル
(C)彼女の椅子

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