拍手log | ナノ ◎甘美/すずたび(柴麗+猫)


▽鈴葉くんとのデートから帰ってきた日のこと



「、あ…?」

寮に戻る最中、どこからともなく白猫がやってきた。

しかも、これでもかとすり寄ってくる。


「オ、オイ……んだよ」

「にゃあ〜」

「なんもねーぞ!」


本当になんだ?
いつもなら近寄っただけで逃げられるのに。

軽く払いのけてもすぐに脚に絡みついてくる。

(猫カフェ…行ったからか…?)


今日は樋坂の付き添いで外に出ていた。理由があるとしたらそのくらいだ。

つーか猫って、他の猫の匂いでも嫌がんじゃねぇの、


「にゃああ〜!」

「、オイ…あんまり入ってくんなよ追い出されンぞあっちいけ!」

学内で動物を飼うことは禁止されている。
野良だとしても建物内に入ってくるやつは学外に出されたりしている。

「ぐるるるる」

「ハァ?マジかよ…」

埒が明かないので庭の方へ移動させようと抱き上げてみたら、喉を鳴らして腕の中に収まろうとしてきた。流石に持ち上げたらその拍子に逃げると思っていたから、まさかの展開に舌打ちする。下ろそうにも爪を立てられて下ろせない。

マジ意味わかんねぇ……

「…………」

「にゃ〜」

頭を撫でてみても大人しい。
カフェでさえこんな猫は居なかった。

とりあえず庭に出てそのへんに座ったが、どうすりゃいいんだコレ。

俺が猫抱いてるとかキモいだろやべぇよ。

誰か来たら最悪だ。

(しかもこの白猫、多分アイツに懐いてるのと一緒だろ)


もしかしてアイツの匂いついてるとかで寄ってきてんのか?



「………ウゼェ、」



もうちょっとだけ撫でてやるけど……。



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