拍手log | ナノ ◎甘美/皮肉(丹和寺+七恵)


▽41p〜42p背景小話 電話での件




「……蓮、」

「お、晃じゃん、偶然〜」

食堂からテラスへ行く途中、丁度蓮が向かい側からやってきた。連れていた親衛隊がそわそわと反応をし出す。


「今日は珍しく来なかったね、お昼はとったの?」

「これから。今から購買行こうかなーって」


「そう。あと、今度からはもう少しマシな言い訳をするように、」

「…………え〜?」


少しの沈黙の後、とぼけたような返事を返してきた。何を問われているかは分かっているはずだ。

「…………ま、サービスで受け取っといて。さっきは嘘ついてごめんね」


「はは、サービスにしては物足りなかったかな?」

なんの話ですかと数名の親衛隊員が話に割り込んでくる。これ以上の立ち話はよくない。そろそろ切り上げだ。と目配せしたのも束の間、


「物足りない?じゃあ、敏感でぇ、締め付けサイコーで〜」

「……蓮、」


途端に敏感?!締め付け!?と周りがざわつく。まいったな。

「なーに?」

「やめろ、そういう意味で言ったわけじゃない」

「あれ、そお?まあ今度味わってみて。じゃあね〜王子サマ」


「………………ああ」


ちゃっかりと親衛隊員へのウィンクは忘れずに、ひらひらと手を振って去っていく。そんな彼に見惚れている者や気にせず話の内容を問いただしてくる者、



このあとのお茶会は大変そうだ。



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