拍手log | ナノ ◎甘美/入学当初の小話(戌川×鈴葉)


「……ボサボサのカツラでもなく瓶底眼鏡でもなくかといって金髪青目でもない……だと」

自室にて。

これからお世話になる人に挨拶をしたら、なんだかよくわからない単語を並べられる。

その勢いに自然と正座して彼の前に座っているのだがこの先上手くやっていけるのか不安になった。

「喧嘩は?」

「…………はい?」

「喧嘩はできるのかと聞いている」

「……できません……」

「……入学時の試験の手応えは?編入じゃないにしろ外部からじゃそれなりに門は高いはずだぞ」

「…し…試験の手応え……?普通に、なんか、こんな感じかーみたいな……」

「……入学した以上頭は良いか……愚問だったな。王道からは外れるが……まあ、望みはある…受けだろうが攻めだろうが申し分無いスペックだ」

「…………」

王道、受け、攻め……?
もしかして世間では当たり前の知識なんだろうか?

話についていけなくてあまり人と深く関わってこなかったことをちょっと後悔する。

最低限接していればなんとかなっていたし、両親も、兄も、お手伝いさんも居たし……いやまあ親に心配されてここに入れられたんだけど。

「あともうひとつ、男とセックスはできるか?」

「………………は!?」

直接的すぎて一瞬意味が分からなかった。
コイツ初対面に何聞いてんの!!?

「その反応はノンケか……。学園の風習を説明したほうが良さそうだな」

「………はは………よ、よろしくお願いします……」


やっぱり、上手くやっていける気がしない…。

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