「はーい、皆お疲れ様〜!今からドキドキの結果発表ー!呼ばれたらクラスの代表が前に来てねえ。普段は近寄ることが難しいあの樋坂ちゃんから景品が貰えちゃうよ!一言二言くらいはいいけどおさわりは禁止〜!そんじゃあ発表しまーす」
なんだあの人ノリノリすぎる。
景品を横に乾いた笑いが思わず漏れてしまった。握手は駄目ですか!ってヤジなんだよ。俺はそこまでストップがかかるほどお偉い人ではない。握手くらい普通にする。
「まずは総合優勝から!学年別はボーナスを引いた順位になるから総合で呼ばれなくても期待しててね!!ささっと発表しちゃうよ〜!1位3年B組!2位1年A組!3位2年E組!おめでとう〜!代表者かもーん!」
くそ……俺のクラスは呼ばれなかった……。今年は役員になってしまったせいで顔を合わせていないけれど一応Sクラスに俺は在籍している。学年別で呼ばれるかなぁ…。
「3位の子からね!3位は食堂割引券1ヶ月分〜!」
「お、おめでとう、ございます、」
またド派手な代表者さんである……。
「ドーモ、」
ぺこっと小さくお辞儀をして封筒を受け取ってくれたが、割引券は嬉しくなさそうな顔だ。確かに無料券の方が欲しいだろうけど……!雰囲気が怖い。
「君もういいの?まーいいけど、次は2位!2位は食堂日替わりデザート1ヶ月分!」
「あ!、有馬くん……!びっくりした……!2位おめでとう!」
「は、はい!ありがとうございます……!鈴葉様に俺か藤崎のタダ券あげるんで、その、使ってください…!」
「えっ、それは自分達で使わないと……!」
「?、でも譲渡はルール違反じゃなかったです!隊長も鈴葉様にあげるようにって……駄目ですか?」
しょんぼりされてすんなり受けとる事を承諾してしまいそうになるが、そんな折角頑張ってゲットした物を貰うほど欲しいわけじゃない。俊も何を言ってるんだ…。
「あ、あとでまた決めよう……!」
「、わかりました!俺はこれで失礼します…!」
「終わったかな??じゃあ次はついに1位!!!3年B組!!食堂無料券1ヶ月分〜!おれも欲しかったあ、」
「1位おめでとうございます……!」
「ありがとうございます。あの、もうちょっと、丈が短いほうがいいと思うんで、期待してます」
「え、」
丈……?
視線を追えば丁度体操着の半ズボンに向けての言葉っぽかったが、いかにも優等生に見える人からそんなこと言われるとは思わず、そのまま見送る形になってしまった。
何だ今のナチュラルなセクハラ。
「よーし!えーと、改めてみんなおめでとう〜!次は学年別発表!購買と地下のフロアで使える割引券半月分〜!」
「学年別……、」
Sクラス呼ばれますように……!
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shiori
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