『それで?』
「え?えーと、それで、、焼却炉に行ってそのあとは親衛隊の皆とお昼ご飯食べて──そんなに今日は生徒会の話はないかも」
『…………お前な………』
ガンッ!と電話の向こうで音が聞こえてきた。絶賛雅也に今日の出来事を報告しているのだが、何も彼の好きそうな話題になる事は言ってないはずだ。
『甲斐凪の準備した制服だぞ……』
「…………自分の世界に入るなら切る」
『待てこの流れで切るのは俺の仕事だろう』
「は?そんなこと初めて聞いた」
『初めて言ったからな。いいか?お前質が悪いぞ』
本当に質が悪いともう一度言われる。雅也の中で何が繰り広げられているのかは分からないが、まったくもって失礼な誤解だ。
「何のことか知らないけど何も質悪いことなんかしてねぇし!」
『そういうところだ』
「はいはい」
『………歓迎会当日のことは聞いてるのか?』
「?、え……会長から?」
『いいや、なるほど。今の質問はなかったことにしてくれ』
「………怪しい」
『じゃあ切るぞ、』
「ちょっ、」
『おやすみ、』
ツー、ツー、と暇もなく通話は切られてしまった。
結局何だったんだ……?
「まあいいけど、」
俺も寝よう。
携帯を充電器に差して、ベッドの中に入った。
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shiori
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