『それで?』

「え?えーと、それで、、焼却炉に行ってそのあとは親衛隊の皆とお昼ご飯食べて──そんなに今日は生徒会の話はないかも」

『…………お前な………』

ガンッ!と電話の向こうで音が聞こえてきた。絶賛雅也に今日の出来事を報告しているのだが、何も彼の好きそうな話題になる事は言ってないはずだ。

『甲斐凪の準備した制服だぞ……』

「…………自分の世界に入るなら切る」

『待てこの流れで切るのは俺の仕事だろう』

「は?そんなこと初めて聞いた」

『初めて言ったからな。いいか?お前質が悪いぞ』

本当に質が悪いともう一度言われる。雅也の中で何が繰り広げられているのかは分からないが、まったくもって失礼な誤解だ。

「何のことか知らないけど何も質悪いことなんかしてねぇし!」

『そういうところだ』

「はいはい」

『………歓迎会当日のことは聞いてるのか?』

「?、え……会長から?」

『いいや、なるほど。今の質問はなかったことにしてくれ』

「………怪しい」

『じゃあ切るぞ、』

「ちょっ、」

『おやすみ、』

ツー、ツー、と暇もなく通話は切られてしまった。

結局何だったんだ……?


「まあいいけど、」


俺も寝よう。

携帯を充電器に差して、ベッドの中に入った。



mae ato



74/143 / shiori








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