「帰れる……」
生徒会室へ戻りながら、ホッと息をつく。
正直委員長さんが来たときは長引くんじゃないかと思ったけれど、そんなこともなく。
副委員長らしい柊くん、は確認が終わるとそれで終わってくれた。まあ普通そうなんだけどな。
ただ去り際にトイレ行かないの、と言われたときはちょっと怖かった。表情こそあまり変わらない人だったが、怖かった。なんでトイレだよ…。
「んん………眠たい」
起きたときこそスッキリはしていたけれど、なんだかんだしっかり眠れていないのと、緊張が解けたのとで一気に疲れが体に来たみたいだ。
今からわざわざ寮まで行くには距離があるし、仮眠室を貸してもらおうか……。
「あ、」
生徒会室に戻るより、庭のほうが近い。シロにも会えるし、そこで寝てそのままお昼もとればいい。日向ぼっこにも最適な場所だ。
溜まっている仕事は午後から頑張ろう。
ついでに購買寄っていくぞ。
57/143 / shiori
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