「─!…………」
ピピピピと携帯のアラーム機能で目が覚める。時計を見れば、時刻は7時前を告げていた。
いつもよりスッキリとした気分を感じながら、とりあえずアラームを消そうとベッドを降りようとしたら、
「…っ…!?」
がっちり腰を抱き込まれて再びベッドへ。
犯人は俊だ。間違いない。
何せほんの数時間前まで喘がされていたわけで……いや、もう何も言わない。何も思い出さない。気持ちよかった……けど……。。
あれからまさか隣で寝てたなんて。
「………、…俊、…」
「……おはようございます、鈴葉様」
「……おはよう、って、!、ちょ、どこに手いれて……!」
挨拶するなり何を思ってか、するりとズボンの中に手を入れられる。寝ている間といい起きたときといいこいつは……!
「しゅ、俊…っ…!」
「言い忘れていたのですが、言ってくださればいつでもお相手しますので、」
「そんなの、いっ、いらなッ……い……!」
ちゅ、と首筋にキスをされて、解放される。
けれど不覚にも今ので少し感じてしまった俺は落ち着かせるために動けず。一方の俊はしれっと朝御飯を作ってくるといって先に出ていく。ついでにアラームも止めてくれた。
「………あー……もう…」
至れり尽くせり……。
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shiori
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