「いつ、何処で、何をされるか分からないじゃないですか。それは貴方が入学してからずっと、ここは危ない所ですから」

「…………」

「いっそ食べてしまえばそんな心配も必要はないんですが」


言って添わせていた手の、親指の付け根に軽く噛みつかれた。


「ふふ、冗談ですよ」

「…………っ、」

「正直…くだらないかと思われるかもしれませんが、鈴葉様は俺に何度も抱かれているんですよ?それだけは覚えていて貰おうと話させていただいたんです」

「…………何回も……」

「ええ」

「俺が、寝てるのに…………?」

「そうです」



そ、それって、



「……ん……い」

「…………?」

「……態……」

「鈴葉様……?」

「変態だ……」

「………………は?」

「変態…!─ッぁ、……抜いて……っ」

思わず自分で力を入れてしまって絞まったのが分かった。

そうだ、今……。

「…………─あの、鈴葉様……いえ、そうですか……無垢と言えばいいのか……。それに、抜くと思います?」

ギシリ、とベッドが軋んで、両手を押さえつけられる。どうしよう……俊は、全部知ってるって……っ

「ああ……何を考えていらっしゃるのですか……そんな顔をして」

「……っ、…………」

「動きますよ、」

「…ぁ…」


ぎゅっ、と目を瞑った。


mae ato



50/143 / shiori








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