バッと先輩を見たら、あれだけ俺に押しつけようとしていたジュースを口に……
ああ……御愁傷様だ……
このまま不味さでトイレに直行するだろうと踏んだ俺は、心で手を合わせ、そっと画面に視線を戻そうとした。ら、不意に先輩と目があって、
「いっ…!?…ッ──ん、─んンっ!?」
くいっと少し上を向かされる。
「っ、!、ん、……う──」
ごくり。
すべてを理解する前に、しっかりと生ぬるい何かは喉を通っていった─。
何かってたぶん、いいや100パーセントあのジュースだ……
「……──っは〜飲めた……??」
「……うっ、、も、……なに、い、いきなり、なにするんですか、!」
「見た目のわりに美味しくない?」
そ、それは……
「ま、不味くはなかったですけど……」
ゴシゴシと袖で口許を拭いながら、そうではないと先輩を睨む。まじでそうじゃない。
「……そんな睨んじゃって、なに?もういっかい飲ませてほしい?」
「っ、いいです飲むとしても自分で飲めます、!」
「そお?」
そうだわ!
34/143 / shiori
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