「それで〜?終わりそー?」

机は飽きたのか、立ち上がって今度は俺の膝を机にしてしゃがみこんだ。俺は机じゃない。

「……あと1時間はほしいです」

頑張ったら40分くらいで終わるだろうけれど、明日まで猶予はあるので休憩は挟むつもりだ。

「ふうん。今日は親衛隊隊長─甲斐凪クンはいないの?」

「俊……ですか?、今日は忙しいみたいですよ」

喧嘩してるなんて言えない。口が裂けても言えない。

「一緒一緒、おれのとこもなんか忙しいみたい」

「そうなんですか、」

「うん。だからさ〜暇してんだー」

「仕事があるじゃないですか……」

「書記ちゃん空気読もうよ!!」

最もな返事をしたはずでは。とまあBGM代わりに膝の上で喚いている人は適当に流して、カタカタとキーボードを叩く。半分まではいった。

「書記ちゃん〜」

「……樋坂鈴葉です、会計さん」

「うっそ、おれの名前覚えてなかったの??七恵蓮(ななえれん)だよ、樋坂ちゃん。あ、鈴葉ちゃん?」

「七恵先輩ですね。好きに呼んでくださって大丈夫です」

「じゃあ今は樋坂ちゃんの気分」

「そうですか……」

「あ、そーだなんか飲む??ジュース貰ったんだよねぇ」

「…………」


生徒会の皆さんは唐突なお茶会が好きらしい。



mae ato



32/143 / shiori








×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -