「?え、ええ?なんて??」
『そのままの意味だ。不良─しかも一匹狼…はまあいい。いやよくないが。ソイツと甲斐凪が喧嘩してる。アイツが手を出すのはお前に関連していないとあり得ない。俺はこの事情を知るべきだと思わないか?』
案の定誰もいない生徒会室─明日提出の新入生歓迎会についてのプランニングをまとめている。副会長さんは昨日仕上げたのか、俺の机に彼のまとめた資料が置いてあった。そして雅也から冒頭の電話が来たことで俺の手は止まりました。今ここ。
「その、不良に思いあたることはあるけど……その人かはわからないし。。結構状況がわかってない」
雅也がハイテンションであることは分かる。
『………柴麗秋、この名前に覚えは?』
「ない」
『ないだと?……だったらなんだアイツは……ああひとつ聞く。あの喧嘩、風紀にバレたらマズいか?』
「……えっ、どうだろ……」
『…………そうか、切るぞ』
「あ、ちょ……」
プツ、と切られた。
何だっていうんだ〜も〜
「柴麗秋とか知らないっての、」
「柴麗ねぇ〜風紀界隈ではそれなりに人気者じゃない?つーか知らない人あんまりいなくね?」
「……………………」
「……………………」
「……………………い、いつから居ました??!」
チューっとイチゴオーレを飲んでいる会計さんが俺の机のところでしゃがみこんでいた。
「?、電話切られて柴麗がどうのってところ。おはよ〜。驚くの遅いねぇ時差ボケ?」
「お、おはようございます。。驚きすぎると国境を越えるみたいです……」
この人何しに来たんだ……あ、まあその生徒会室だけどさ!!!
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shiori
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