「?え、ええ?なんて??」

『そのままの意味だ。不良─しかも一匹狼…はまあいい。いやよくないが。ソイツと甲斐凪が喧嘩してる。アイツが手を出すのはお前に関連していないとあり得ない。俺はこの事情を知るべきだと思わないか?』

案の定誰もいない生徒会室─明日提出の新入生歓迎会についてのプランニングをまとめている。副会長さんは昨日仕上げたのか、俺の机に彼のまとめた資料が置いてあった。そして雅也から冒頭の電話が来たことで俺の手は止まりました。今ここ。


「その、不良に思いあたることはあるけど……その人かはわからないし。。結構状況がわかってない」

雅也がハイテンションであることは分かる。

『………柴麗秋、この名前に覚えは?』

「ない」

『ないだと?……だったらなんだアイツは……ああひとつ聞く。あの喧嘩、風紀にバレたらマズいか?』

「……えっ、どうだろ……」


『…………そうか、切るぞ』


「あ、ちょ……」


プツ、と切られた。
何だっていうんだ〜も〜

「柴麗秋とか知らないっての、」

「柴麗ねぇ〜風紀界隈ではそれなりに人気者じゃない?つーか知らない人あんまりいなくね?」

「……………………」

「……………………」

「……………………い、いつから居ました??!」


チューっとイチゴオーレを飲んでいる会計さんが俺の机のところでしゃがみこんでいた。

「?、電話切られて柴麗がどうのってところ。おはよ〜。驚くの遅いねぇ時差ボケ?」

「お、おはようございます。。驚きすぎると国境を越えるみたいです……」


この人何しに来たんだ……あ、まあその生徒会室だけどさ!!!


mae ato



31/143 / shiori








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