「新入生歓迎会、について、だけど」


生徒会室、午前9時過ぎ。
それぞれの場所へ着席したのはいいが、すごいだらけている。副会長さんは普通だけど。

「どーせ鬼ごっこでしょ?得点トップには食堂の券与えて〜おれら役員は全員逃げる側、捕まえれたらデートできる。これでよくない?予算もそんな変わらないし」

「…………隆也は?」

「どうでもいい。勝手にしろ」

「樋坂君は……?」

「えっ……、いいと思います」

「じゃあそれで。明後日までに蓮は予算だして、それを樋坂君に渡してね。僕もルールの詳細や景品については考えて樋坂君に伝えるよ」

「明後日〜?めんどう。やれたらね」

「やるんだよ。樋坂君はそれをまとめて教務に渡してくれたら大丈夫だから。あ、あと風紀に」

「……はい」

「はい、解散。またお昼に食堂でね」


5分も、たっていませんが??

もはや定番すぎて会議する必要もない、って感じである。

皆終わるや否や、それぞれ親衛隊の方とともに出ていくし。会長は仮眠室に行ってたけれど。

つまり生徒会室に実質残ったのは俺と俊のみ。俺が状況についていけてないから必然的にそうなるんだけどな。

とりあえず、

「……捕まったら、その人とデートすんの?」

去年もそんな感じだったの……??

「……俺が鬼ならいいのですが、隊長は基本同じ逃げる側につきますので、そうですね……庇えるのも一度きり。ただ安心はしてください。新しく入ってくる親衛隊の人選に間違いはないです」

「…………」


俊の顔が恐かったことはわかった。


mae ato



23/143 / shiori








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