「新入生歓迎会、について、だけど」
生徒会室、午前9時過ぎ。
それぞれの場所へ着席したのはいいが、すごいだらけている。副会長さんは普通だけど。
「どーせ鬼ごっこでしょ?得点トップには食堂の券与えて〜おれら役員は全員逃げる側、捕まえれたらデートできる。これでよくない?予算もそんな変わらないし」
「…………隆也は?」
「どうでもいい。勝手にしろ」
「樋坂君は……?」
「えっ……、いいと思います」
「じゃあそれで。明後日までに蓮は予算だして、それを樋坂君に渡してね。僕もルールの詳細や景品については考えて樋坂君に伝えるよ」
「明後日〜?めんどう。やれたらね」
「やるんだよ。樋坂君はそれをまとめて教務に渡してくれたら大丈夫だから。あ、あと風紀に」
「……はい」
「はい、解散。またお昼に食堂でね」
5分も、たっていませんが??
もはや定番すぎて会議する必要もない、って感じである。
皆終わるや否や、それぞれ親衛隊の方とともに出ていくし。会長は仮眠室に行ってたけれど。
つまり生徒会室に実質残ったのは俺と俊のみ。俺が状況についていけてないから必然的にそうなるんだけどな。
とりあえず、
「……捕まったら、その人とデートすんの?」
去年もそんな感じだったの……??
「……俺が鬼ならいいのですが、隊長は基本同じ逃げる側につきますので、そうですね……庇えるのも一度きり。ただ安心はしてください。新しく入ってくる親衛隊の人選に間違いはないです」
「…………」
俊の顔が恐かったことはわかった。
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shiori
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