「ごめん……樋坂君。舞台裏だったし手をあげてもよかったんだけど……」

「い、いや!大丈夫ですよ、びっくりしましたけど……」

無事年間行事表を手に入れた俺たちは今、生徒会室へ向かっている。初の生徒会室だ。

「書記は風紀に書類を届けたりしないといけないから、アイツも気になったんじゃないかな……」

「えっ、、そんな仕事が」

「あ、うん。そうなんだ。まあ、書記には何もしないと思うけど……結構中立的だしね」

「中立的……」

「そうそう。言ってしまえばどちらにも深く関与しない立場であること、が大切」

"生徒会"書記とは……?

「って、前任はそんな感じだったって話ね。こちら側につくならそれなりに対応はするよ」

「……は、はい」


ここまで来ると生徒会と風紀委員の間に一体何があったっていうんだ……。

ただ、あんなヤバそうな人に関わりたくもないし、副会長さんもなんとなくヤバそうだし、前任的ポジションを継いだほうがいい気は、する。


「さ、着いたよ。生徒会室」

「あっはい」

入学当初の俺なら一切関わることのないと思っていた生徒会室。
その豪華な扉をそっとくぐった。




mae ato



17/143 / shiori








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