「あ、犬君」
    「げぇ!沢田ソラ!」
    「どうしたの、こんな所で」
    「べっ、別にガムが欲しいけど金持ってる柿ピーがいないから買えなくて困ってる訳じゃないびょん!お前に何か全然関係ないびょん!」
    「そっか、ガムが欲しいの。どのガム?」
    「げぇえ!なんでお前俺の考えてる事が分るんらよ!エスパー!?」
    「今のは誰でも分かると思うけど。で、どのガムが欲しいの。買ってあげる」
    「……敵の施しはうけないびょん……」
    「そう」
    「そっちのフルーティーなパイナップルガムが欲しいなんて全然思ってないびょん」
    「すいません、このパイナップルガムください」
    「ぎゃー!何で俺の欲しいガムが分かったびょん!エスパー!?」
    「……あ、やだ。お財布忘れちゃってた」
    「なんなんだよ、お前!全然つかえねー!」

    「よう、何してんだ。ソラ」
    「あ、ディーノさん」
    「ぎゃー!はねとびまで出やがったびょん!」
    「はっ、はねとびじゃねえよ!そんな日本のバラエティ番組みたいな呼び名やめろよ!」
    「詳しいですね、ディーノさん」
    「昨日泊まったホテルで見て……ってそんな事は置いといて、二人で何してんだ?」
    「お前には関係ないびょん!別に、パイナップルガムが食べたかったけど、お金がなくて困ってる所にソラが来ておごってやるとか言いだした癖に財布忘れてて途方にくれてた訳じゃないびょん!」
    「そうかー、二人とも財布を忘れてガムが欲しくても買えなかったんだな」
    「ぎゃー!何でお前まで俺の考えてる事が分ったびょん!エスパー!?」
    「はっはっは。なんだ、ガムくらい俺が買ってやるよ。パイナップルガムだっけ?すいません、このガム二つください」
    「すみません、ディーノさん」
    「良いって、気にすんなよ……あ」
    「え」
    「財布忘れた」
    (2011.06.13)


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