「なるほど、隠し味にチョコレートですか」
「そうなの、あとね、コーヒー牛乳をいれる人もいたのよ」
「コーヒー牛乳……それは本当ですか?」
「びっくりよね!でも食べてみたら美味しくて」
「クフフ、良いことを聞きました。今度試してみます」
「きっとお友達も喜ぶわよお」
「えっ……六道骸?!母さんに何してるの!離れてください!」
「君は沢田ソラじゃないですか。……えっ、母さん?えっ?」
「あらソラちゃん!今帰り?」
「えっ。待ってください、奈々さん。貴方の苗字を伺っても?」
「沢田よ。なんだムー君、うちの娘と知り合いだったのね」
「なんという事だ」
「なんなんですか」
「沢田ソラ。何故僕が沢田綱吉の母親なんかと親しくカレーの作り方について語らねばならないのですか」
「知りません」
「なんて事だ……責任をとってください」
「意味が分かりません」
「そうだわ、ムー君。良かったらうちでおやつでも食べていかない?」
「母さん、この人に関わっちゃ駄目。行こう?」
「あらあらソラちゃんったら照れちゃって」
「おや。照れてるんですか、沢田ソラ」
「照れてません」
「この際だ、仕方ない。不愉快ですが、犬達の為にもおやつをもらいに行きましょう」
「来ないでください」
「照れてるんですか」
「照れてません」
(2011.05.13)