*先に虫を見ておくと良いかも。
「あ、ソラさん!」
「獄寺君こんにちは」
「買い物っすか?荷物お持ちしますよ」
「ありがとう。夕飯のお使いなんだ。良かったら獄寺君もご飯食べてく?」
「良いんですか!お邪魔じゃなければ是非!」
「今日の夕飯はカレーなんだって」
「わー、楽しみっす」
「クフフ、奈々さんのカレーは絶品ですからね」
「「げっ、六道骸!!」」
「ハモらないでくだい」
「何しに来やがった!」
「スーパーで買い物しているだけじゃないですか。別に君達に会いに来た訳じゃありません」
「っていうか何で骸さんがスーパーで買い物してるんですか。クロームちゃんはどうしたんですか」
「僕の可愛いクロームは、ゴキブリが出て気絶してしまいまして」
「それ前にも聞きました」
「犬も千種も気絶してしまいまして」
「それは新展開ですね」
「バルサンを焚いてもゴキブリが出てくるんですけど、どうしたらいいんですか。いちいち気絶する僕の可愛いクロームが可哀そうで仕方がありません」
「あんな汚いとこに住んでんのが悪ぃんだ。引っ越せ」
「獄寺隼人、君は本当に愚かなマフィアだ。黒曜生が黒曜から出てはアウトでしょう」
「変なキャラ付けするよりクロームちゃんの方が大事でしょうに」
「確かに僕の可愛いクロームは大切ですが……」
「あの、クロームちゃんの名前言う度に、頭に「僕の可愛い」をつけるのやめてくれません?気持ち悪いです」
「何ですか、嫉妬ですか、沢田ソラ」
「えっ、ソラさん!?骸の事!?」
「違います」
「やれやれ、女の嫉妬は見苦しいですよ」
「違います」
「でも僕は君とはお付き合い出来ませんので」
「何で私が振られたみたいになってるんですか、こっちから願い下げです」
「おやおや、逆ギレですか」
「違います」
「…………ソラさん、骸と仲良いっすね」
「「やめてください」」
「息もぴったりじゃないですか……」
「獄寺君が変な事言うからでしょ。もういい、早く帰ろう」
「あ、はい」
「……」
「ちょっと、骸さんはついて来ないでください」
「奈々さんのカレーが食べたくなりまして」
「っつーかお前、ゴキブリは良いのか」
(2011.05.15)