「沢田ソラ」
    「あ。雲雀君、こんにちは」
    「さっき君と僕が恋人同士なのかって聞かれた」
    「えー、何それ」
    「不愉快だったから質問者は即咬み殺してやったよ」
    「咬み殺すって……そんなに不愉快だったの?」
    「うん」
    「……そうなの」

    「沢田ソラ、こんな所にいましたか」
    「げっ、骸さん」
    「げっとは何ですか、げっとは」
    「六道骸、何で君がここにいるわけ」
    「おや、雲雀恭弥。君もいらしたのですか。しかし今日は君ではなく彼女に用があるので下がっていてもらえませんか」
    「私に用ですか?骸さんが?」
    「実は先程歩いていたら、僕と君が恋人同士なのかと聞かれましてね」
    「ちょ、何それ、信じられない、身の毛がよだちますね」
    「君が言わないでください。変な噂が立って迷惑してるのは僕なんです」
    「私だって迷惑ですよ」
    「ねえ、待ってよ」
    「なんですか、雲雀恭弥」
    「沢田ソラ、君は六道骸とも噂になってるわけ?」
    「知らないけど、そうみたい」
    「ちょっと待ってください、沢田ソラ。君は雲雀恭弥とも噂になっているんですか?」
    「ええ、まあ。そうみたいです」
    「つまり君は僕と噂されているというのに他の男といちゃついてた訳ですか?」
    「はい?」
    「沢田ソラ、君は僕よりもこんな奴が良いわけ」
    「え、ちょっと何、雲雀君」
    「当然です。君よりも僕の方が勝っている」
    「今すぐ咬み殺してあげようか」
    「返り討ちにして差し上げますよ」
    「ちょっとやめてよ、二人共」
    「何言ってるの、沢田ソラ。元はと言えば君のせいだよ」
    「そうですよ、沢田ソラ。僕と噂されながらも雲雀恭弥にも手を出すなんて」
    「え、いや、二人共私と噂されるの嫌なんだよね?」
    「嫌だよ」
    「嫌ですよ」
    「じゃあ二人がケンカする事なくない?」
    「ないね」
    「ないですね」
    「じゃあこの話はここで終わりという事で」
    「うん。で、沢田ソラ。君は僕と六道骸どっちを取るわけ」
    「もちろん僕ですよね。雲雀恭弥をとったら殺しますよ」
    「この流れがまるで理解出来ません」

    (2011.05.19)


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