弁当ゲーセン後日談。

    「あ、ソラさん!」
    「ソラ先輩。ちはっす」
    「獄寺君に山本君。こんにちは」
    「あのソラさん、風の噂で聞いたのですが」
    「何?」
    「甲斐甲斐しくも毎日骸に弁当を作ってるって本当ですか……」
    「えぇえええぇえ……」
    「へー、そうなんすか。先輩、骸と仲良いんすね」
    「仲良くない、全然仲良くない」
    「じゃあソラさん、弁当の話は……」
    「骸じゃなくてクロームちゃん達に作ってるの。放っておくとお菓子ばっかり食べてるから。それに毎日作ってる訳でもないし」
    「流石に毎日弁当の差し入れは大変っすもんね。そっか、俺もクローム達に寿司でも差し入れすっかな」
    「そうしてあげて」

    「ではソラさん。もう一つ風の噂で聞いたのですが……」
    「うん、何?」
    「ザンザスと付き合っているというのは本当でしょうか」
    「えっ、マジすか」
    「そんなバカな」
    「あれ?先輩、また誤解な感じっすか」
    「誤解だよ。訳が分からないよ」
    「でも俺、ソラさんがザンザスとゲーセンデートして、仲良くプリクラ撮ったって聞きました」
    「……あ、いや、撮ったけど、デートっていうか、人を待っている合間にゲーセン案内をして、なんていうか……奇跡的に撮らせてもらえたというか」
    「ゲーセン案内?……あ、もしかして先輩。プリクラが何か知らないザンザスを無理矢理押し込んだんだろ」
    「山本君、正解」
    「よっしゃ!」
    「じゃあザンザスと付き合ってないんですか?」
    「ないよ。プリクラ撮るだけで付き合ってる事になるならそうなのかも知れないけど」
    「まあ、ザンザスがプリクラなんて想像つかねーもんなー。そりゃ勘違いされますよ、先輩」
    「でもお陰でレアプリゲットだよ」
    「今度見せてください」
    「うん」

    「……獄寺?さっきから黙ってどうした」
    「……ソラさん、骸に毎日弁当作ってないし、ザンザスとも付き合ってないんすよね!」
    「うん。何、まだ信用出来ないなら今からプリクラ撮りに行く?」
    「えっ!?」
    「良いっすね」
    「何言ってんだ山本!んな恐れ多い事出来る訳ねぇだろ!」
    「恐れ多いってツナの姉ちゃんとプリクラ撮るだけだろ」
    「とにかく、安心しました!変な事聞いてすいません!俺はこれにて失礼します!行くぞ、山本!」
    「えっ、おい!あっ、ソラ先輩、じゃあまた!」
    「またねー」
    「待てよ獄寺ー」
    「……なんだったの」


    後日

    「ソラ、お前が骸に毎日愛妻弁当を作り、ザンザスと付き合っているとパオパオ老師から聞いたのだが本当か?」
    「リボーン君の仕業か!」

    (2011.05.21)


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