「あ、ハルカ!!」





数日前に、ミナモシティに到着した私。まだ見慣れない街をとりあえず見物した
いなと思って、とりあえず気の向くままそこら辺をブラブラしていたら、ふと声
をかけられて、私は思わず顔を向けてみた。





「良かった、やっぱりハルカだ!!」





タタタッと私のもとまで駆けてくるユウキ。両手には結構膨らんだビニール袋が
あって、ミナモデパートに行っていたことを物語っている。





「久しぶりだな、最後に会ったのって、天気研究所の近くだっけ」

「………うん、そう」





天気研究所での問題を解決して、珍しいポケモンももらって、いざヒワマキシテ
ィ!と意気込んだ矢先に、私はユウキとばったり会った。ちょっとバトルして、
ユウキは自転車に乗って、雨の中を駆け抜けて行ったのを覚えてる。

だけど―――――、





「…………ユウキ、背ぇ伸びてない?」

「えっ!?」





どうやら本人は気付いてなかったみたいで、ユウキは手で私の頭の高さを測って
みたりしてるけど、腑に落ちてない様子。



だけど、私は絶対ユウキは背が伸びたって思う。前に会った時より、ユウキの顔
をしっかりと見るためには、顔を少し高くあげないといけなくなってる。





「ほんとにそう思う?」

「うん」

「…………全然、気付かなかったな」





ユウキはそう言って、小さく笑う。――――ヤバい、その顔は私の一番好きな顔






「嬉しい?」

「当たり前だろ。お前よりちっちゃかった時期もあったんだから」









『ユウキくん、あのね?』

『なぁに?』


――――チュウ。

『うわわっ!!いきなりなにすんだよ!?』

『すきあり!!』

『すきありって…………、ぼく、ほんとにびっくりしたんだぞ』

『びっくりしてほしかったんだもん♪』

―――――幼い頃の私は、何だかんだでユウキの隙をついてほっぺにキスをして
た。その頃の私とユウキは、頭の高さが一直線で。だから私は、容易くユウキに
キス出来た。










ユウキはこれからも背は伸びると思う。だってユウキは“オトコノコ”だから。

私と身長の差は開き続けるだろう。だって私は“オンナノコ”だから。

それはきっと当たり前のことで。





――――でも、これ以上、ユウキの身長が伸びないで欲しい、止まって欲しいと
思っちゃうのはなんでだろう?










背伸びしなきゃ、キスもできない。










(そう自分勝手なことを考えてちゃうのは、ユウキに置いてきぼりにされちゃい
そうで、怖いからなのかもしれないね)









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