私を茶店へ連れてって
「名前」
学園内を歩いていたら足音もなく仙蔵が現れた。
「学園長先生からおつかいを頼まれた付き合え」
前々から思っていたが何故この男はこう上から目線なのだろうか。 といってもくのたま六年生でも大きい方に数えられる私には上から目線といっても身体的には少々こいつが私を見上げている。可愛いなんて思ってないぞ。
「茶店くらいなら付き合ってやる」
「…仙蔵、悪いんだかこれから会計委員会の手伝いに行かなければいけないんだ、文次郎に頼まれてな」
間。
「キモいおっさんなど放っておけ」
「田村達を放っておけないだろう」
間。
「そんなに汗臭い文次郎がいいのか」
「文次郎はともかく、神崎達は可愛いな」
………間。
「………そんなに私と一緒が嫌か」
「すぐに準備をするので少し待っていて下さい」
「早くしろよ」
なんだろう、うまくのせられた気がする。しかし…
「名前、町に新しい茶店が出来たらしい。おつかいが終わり次第行くとしよう、奢るぞ」
仙蔵が嬉しそうなのでよしとしよう
(おい三木ヱ門、名字はどうした) (名字先輩は立花先輩に捕まって来られないそうです。…それからその立花先輩から伝言です。) (……なんだ) (次に私の邪魔をしたら消し炭にする、と) (……はぁ)
*** 仙蔵はツンデレだといいな
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