こちら絶賛欲求不満ちゅー
※一応R15 ※現パロ 百合注意 ※尾浜♀さんがいます注意
「ねぇ名前、俺とちゅーしてみない?」
一つ前の席に座ってこちらに向かい合うように座っていた勘ちゃんが私の右手に自分の左手を重ねながらにこにこしてそう言った。 放課後の教室は人気がなく、私達以外いない。なんという卑猥なシチュエーション
「…ねぇ勘ちゃん、それって私と三郎が両想いって知ってて言ってるんだよね?」
「勿論だよ。でも、まだ付き合ってないよね?」
「私は三郎から告白されたいもの」
「知ってる。だから、ね?俺とちゅーしてみない?」
だから、の意味がわからない 疑いの目をそのままに勘ちゃんを見るんだけど彼女はにこにこ笑うばかり。そうこうしてる間に机を挟んでその上に両手を重ねてくる。勘ちゃんは指と指の間に自分の指を入れてくる。両手共恋人繋ぎされて向かい合ってるとそれは何かの儀式みたいだった。女同士、というのが余計にそう思わせるのかもしれない。背徳心から少なからずドキドキする。
「はい、名前。ちゅー」
色つきグロスでぷるぷるの唇を突きだしてくる これは勘ちゃんの趣味じゃない。男のためだ。 いつもはあまり気にならないのに今はそれが凄く下品に思えた。
「……大人しくその辺の男子で満足しててよ」
「うわー名前ってば辛辣!そこがたまんないんだけどね」
思わず溜め息が出た 頭の中でクソビッチが、と罵る 彼女だって本気じゃないのだ。少しのスリルと沢山の快感が欲しいだけ。女同士って面白そうーなんて理由でこれならこちらとしてはたまったもんじゃない。 こちとら好きな子と好き合っているのに言葉がないから触れあえていなくてイライラしているというのに。あぁ、それを見計らってこれか。全くたちが悪い。
「名前………っ」
自分を呼ぶ声にはっとして教室のドアの方を見ると三郎がいた。 完璧に誤解している顔だ。
「三郎、」
「すっすまない、二人の、邪魔して。…名前、私は先に帰」
「あ、いっけなーいデートに誘われてるんだったー名前、鉢屋また明日ねー」
「……………は?」
呆ける三郎と溜め息をつく私を置いて勘ちゃんはにこやかに教室を出ていった。暫くして復活した三郎は顔を真っ赤にして私に詰め寄ってきた。
「どういうことだ名前!!」
「何が」
「何がって…!わ、私を弄んでいたのか…?」
怒り心頭といった感じだったのに直ぐにその勢いはなくなり不安げに瞳が揺れだす あぁ、なんて可愛らしいんだろう
「三郎」
「う、わ…っ!」
気持ちのままに彼女を抱きしめる。凹凸の少ない薄っぺらい身体と香った三郎の匂いにたまらなく興奮する。最初はいやいやとじたばた動いていたが鼻先を耳の下辺りにおき三郎、と優しく呼ぶとビクッと肩が動きおずおずと腕を背中に回してきた。
「勘ちゃんのはお遊びだよ。キスもしてない」
「……………。」
「私は三郎が好き。三郎に付き合おうって言われたくて待ってた」
「……………私は名前から言われたかった。」
ギュッと抱きついてきた三郎 どうやらお互い言われるのを待ってたらしい。
「三郎、キスしていい?」
「……………ん」
了解を得て三郎の顔を見ると熟れた林檎かというくらい真っ赤になってむくれていた。多分、さっきの勘ちゃんのことを少し根にもっているのと告白されて嬉しいんだけど顔に出すのは癪に障るんだと思う。 本当に可愛いなぁもう
「ん!ふっ…はぁ名前…ッ!ぁ、」
「…………はぁ三郎っ……可愛い、好き」
「あっ私、も好き…っ!ひゃあ!ゃ、どこ触って…!…ぁっ名前!」
やっと晴れて両想いで恋人同士になれたので私の欲求に応えて貰いました。三郎が可愛い過ぎるのがいけないと思います。
(…………名前の変態) (えー三郎だって悦んでたじゃん) (!意地悪っえっち!もう知ら) (三郎ー好きだよー大好き!!一番好きっ) (……………ん)
*** 百合難しいの一言です 尾浜→名前×三郎 を意識。 要望と全く違うものになってしまった気がしますごめんなさい こんなんですが蘭ちゃんに捧げます
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