「あたし、次の島で降りるわ」
「突然何を言い出すんだい…オヤジが許すとでも思ってんのかよい」
「思わない。でも降りるわ」
「…理由は」
「そうね…強いて言うならマルコのことが、大好きだから」
「下船理由にならねぇよい」
「わかってるわ、でもマルコのことを繋いでおきたくはないのよ」
「俺ァ別に繋がれた覚えはねぇんがな」
「あなたはそうかもしれないけれど、あたしはそうじゃないのよ」
「…繋がれたっていいよい」
「あたしは嫌なのよ」
「誰だって、誰かが自分のせいで傷付くところなんて見たくないでしょう?」
「それが自分にとって大切な人だったら尚更、ね」
「わかってくれた?」
「…エースのことがあったからかい?」
「それは関係ない、って言ったら嘘になるわね」
「………」
「でもあたしはきっと、エースのことがなかったとしても、同じことを言うと思うわ」
「だってあたしの大切な人は、いつだってマルコなんだもの」
「そうかい…」
「だから、あたしはこの船を降りるわ」
「……わかった、よい…」
「…好きよ、マルコ…いつまでも」





別れる
(あなたはあたしを守るでしょう?)



2012.12.23





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