「あ、名前ちゃんおはよう!よく眠れた?」
「おはよう、名前ちゃん」
「おはよう與儀、ツクモ。ふぁ…お前たちの朝は、早いんだな」
「えぇ!そんなに早くないよ〜」
「私にとっては早すぎだ」

朝、目覚めの悪い私は、羊によって文字通り叩き起こされた。
おかげで朝から体のあちこちが地味に痛い。
寝ぼけ眼で羊に連れてこられた部屋。
中には與儀とツクモと、羊が数匹うろうろしていて、それと、青緑色の長髪の女がいた。
机に料理が乗っているところを見ると、ここは食堂のようなもので、これから朝食らしい。
空いていた與儀の隣に腰かけると、必然的に私の目の前はその女性になった。
彼女はにっこりと笑った。

「平門から話は聞いてるわ、あなたが名前ね。私はイヴァ。女の子は大歓迎だから、仲良くしましょうね?」
「あぁ、よろしく」
「みんな揃ったし、食べましょう」
「じゃあ、いただきまーす!」
「いただきます…って、私もいただいてしまっていいのか?」
「もちろんだよ!遠慮はいらないからいっぱい食べて!」
「そうか、ありがとう」

お礼を言って食事に手を伸ばす。
もちろん見たことのない料理がほとんどであったが、どの料理も口に合い、とてもおいしかった。
朝から幸せだ。
楽しく談笑しながら食事を終えて席を立つと、羊が一匹近寄ってきた。

「メェ」

差し出されたのは綺麗に畳まれた私の死覇装。
羊が洗ってくれていたということか。
私はそれを受け取り、しゃがみ込んで羊と目線を合わせる。

「ありがとう。お前達は働き者だな」
「当然だメェ、それが仕事だメェ」
「…可愛くないな、礼を言われたら素直に受け取るものだぞ」

この様子を見て、背後で爆笑する與儀とイヴァ、それに笑いを堪えているツクモの3人に口を尖らせつつ、私は自室に戻った。
部屋に戻ってツクモのワンピースから死覇装に着替えると、與儀が顔を出した。

「名前ちゃん!ちょっとだけ、いい?」






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