淘汰の国のアリス | ナノ

「…そんな感じでまあ、ボク達は隠れた女王をおびき寄せるための捕虜として捕まったわけさ」
飽きたのか、普通の口調に戻る。自なの事に関してはわりとくだけた雰囲気に戻った。

「結局、女王はこっちに来る途中で殺されちゃったけどね…。使えなくなった敵なんか生かす意味ないじゃん?だからボク達もここで殺されるのかなって諦めてた。」
「…女王陛下もいかにもそうしようとしてたしね」
アルカネットは悪夢にうなされて起きたような顔をしているわ。彼は運命と割り切れなかったのか。
「…出来るなら誰かが助けてくれないかなーとも思ったよ。でも案外、神頼みもあてになるなって実感したな」
セージがアリス達に背を向けて正しい方向を見て歩き出す

「ジャックさんがね、助けてくれたの」
アリスは意外な人物の名前が出て聞き返そうとしたが、ゲームでも自分を庇ってくれたのを思い出す。
「いつの間にか知らないけど、アルが医療の知識
詳しいことを調べていてさはボクも有力な傭兵だのこいつら使えるだのみたいな感じで長時間の話し合いの末、ボク達は幔応じてここで第2の人生を送ることになりました!めでたしめでしー!」

ジャックは何者だとこの場で突っ込みたかったが、それより何が目的でわざわざ敵の捕虜なんかを生かしたのだろうと考える。職場を上の立場から動かす人間にとって優秀な人材は我が物にししたい。きっとそうにちがいない。でも今まで素を露にしないできたジャックには違うもうひとつのい意図がありそうな気がしてならないのだ。…というか、なぜまだ子供の自分が仕事事情について考えているのかと思考回路を疑いつつあった。「お父様の仕事の愚痴を聞かされているうちに覚えたんだわ!世知辛い世の中だと!」と普段の日常生活のせいにするがいくら父親の話を覚えているぐらいでアリスぐらいの少女が自然に「世知辛い」などの単語を浮かべないとは思うのだが。





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