淘汰の国のアリス | ナノ

「いいぞアリスー!!女王の目に物を見せてやれーッ!」
「ばか!この国のトップが勝つに決まってるだろーが!!」
「アリスやべえええ回転斬りだああああああッ!!」
「結婚してくれえええええ!」
「斬ってえええええ!」

上から降り注ぐ大歓声。フランネルと思考を巡らせていた為耳に入っていなかったそれは彼が1番「論外」だと弾きだした名前を口々に次々に感情任せに叫ぶ。
「……まさか!?」
「………………。」
ようやく「伝わった」フランネルは寝…るわけではなく一人の道化を見つめている。だけどもそれ以外に名前が上がっていないレイチェルはシフォンが述べた能力のせいで候補からは消された。

つまり、残るは×××

シフォンは憮然と立ち尽くした。





――――――――…


「でやああああっ!!」
形はなってないが、胴より幅のある大きな刃はたった一振りで綺麗に敵の体を分断してくれる。アリスの水色と銀を基調にした汚れのない鎧と衣装は鮮血が色と混じり濃い赤色の模様を派手につけていた。

「とりゃああああ!!」
やはりその幅の分重さもかなりの物(そもそもこんな巨大な剣を少女が持てることが不条理)でいちいち立ち止まって足を踏ん張らないとやっとに振れない。走りながら、いや、歩きながらでも重心が不安定な状態ではすぐに剣に一緒にもっていかれたりバランスを崩して倒れてしまうからだ。レイチェルは敵が来た時はアリスにいく数をなるべく減らし、尚且つ自分で全て倒してしまわないようにとある程度の加減をしつつ彼女に合わせて時々立ち止まって戦っている。

遅れを取るだろうと少々不安に思っていた。それはもうアリスが順調に進めてくれるから今や杞憂だが。





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