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「…………」
「……う?」
朝起きると腹の上になんかちまっこいものが乗っていました。
「…えーっと……オロチ…?」
「?おまえ、だれ?」
うん、現状を整理しようやないか。
まず最初に謎の圧迫感で目ぇ覚めたやろ?起きるやろ?腹の上なんかおるやろ?本人確認するやろ?今ここ。
……ま、待って余計わからんくなったどういうこと。
こんがらがる頭を抱えながら目の前に座るちびっ子、もといオロチを見る。
なんでや、なんでオロチ子供になってんの…?昨日まで普通やったやん。妖魔界から戻って来たー言うてお土産持ってきたやん。なんでなん?
あ、ちなみに余談やけどオロチがいなかった数日間、無事に生き延びることができました。拍手ッ!!え、どうでもええって?ごめん。
「あー…とりあえず着替える…」
待っといてなー、とちびっ子オロチを部屋に残し、いつもより三倍速で支度を済ませる。やればできるやないか私。
ちなみに今日は普通に学校あります。
「朝ごはんはもうええとして、昼…まぁいいや。それよりオロチどうしよ…」
「?」
こてん、と可愛らしく首をかしげるちびっ子オロチを一人でここに残していけない。それはいつもしてもらってる罪悪感から来ているものと、私の中の最大限の良心がこれ見よがしに痛んでいるからである。
どぉーしよ…
「…なぁ、オロチ」
「ん?」
「学校…こーへん?」
*****
「わー、かわいい!」
「この子多紀さんの弟?」
「えと…まぁそんな感じかな」
結局、なにもわからないままオロチを学校につれてきた私。
大半が「まぁ、そのうち元に戻るやろ」精神に支配されました。
先生にオロチのことについて単純かつ明確に、ほんの少しの嘘を混ぜながら説明をすると案外あっさりと許可が下りたので今は私の教室にてクラスメイトに囲まれている状態にある。
なにこれ怖い。
「………」
「すっごく大人しいねー。君、名前なんて言うの?」
「オロチ」
クラスメイトの女子の質問に即答で返したオロチに私は度胆を抜かれた。
「え…お、おろち…?」
「オロチ。おれのなまえ」
「か、変わった名前やろ!?ほら、物語に八岐大蛇って出てくるやん!?私それめっちゃ好きでな!そっから名前とってん!」
めっちゃかっこいいやろ!?
必死に弁解する私は端から見れば少し痛い人なのかもしれへんなぁ…
でもこれもオロチのため…!心配せんでええで!!ここ(学校)では私があんたのこと守ったるさかい!
「まぁ、言われてみればかっこいいよな!」
「八岐大蛇ってあれだろ?スサノオが倒した超でっかい蛇だろ?」
「そう!よう知っとるね!」
「昔読んだことあるんだぜ!」
…うむ、男子には割と好評だったらしい。ごめんな、アホみたいな嘘でっち上げて…
ほんま堪忍…
「透、透」
「はぁ…ん?どないしたん?眠たい?」
「んーん。呼んでみただけ」
「、(ずどーんッ)」
▼ オロチは 透に 萌え萌えを 唱えた !!
▼ 透に 4500の ダメージ !
やっべぇ私戦闘不能したわ。なんや今の。なぁオロチ。そうやって私の膝の上座ってぎゅーってしてくるのなんでや。なぁなんでやッ!
私をッ!!
萌え殺す気かッ!!?
「おらお前ら席につけよー。HR始めんぞ」
「へーい」
担任が教室に入ってきたことにより、蜘蛛の子を散らすように各自自分の席に戻って行ったクラスメイトにようやく安堵の域を吐きだした。
…あぁ、二重の意味でしんどかったわ…
冬にも関わらず、温かい太陽の光が窓から差し込んでくる。クラスのほとんどが夢の世界に旅立っている中、私は必至こいて眠気と戦っていたのだった。
私の膝の上で大人しくお絵かきしてるオロチの頭を撫でながら板書に勤しむ。いやぁ…眠い…
「ふぁ…」
「ん…?オロチ、眠たいん?」
「うん…」
眠そうにごしごしと目をこするオロチの手をやんわりと取り、私にもたれかかるようにしてぽんぽん。とおなかを叩く。
「寝ててええよ。お昼ご飯になったら起こしたるから」
「…ん」
しばらくすると、すぴー、とかわいい寝息が聞こえてきた。いつも家事やらやってくれてるオロチは、きっと疲れがたまってるんやろうなぁ…
こういう形ではあるけど、たまには今みたいに気抜いて休んでほしいし、少しでもオロチが休める居場所になれたら、なんて思う私は我が儘やろうか。
「…おやすみ、オロチ」
結局、オロチが元に戻ったのはその日の夜で、昼間のことは覚えていなかったみたいだった。
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な、なんだか支離滅裂な文章になった気もしなくはない…!
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