明日。ついに約束したあの日がやってくる。夏休みに入って数日、部活で顔を合わせるけど帰宅の時しか二人きりになることはない。その時間も何をするわけでもなく話をしてすぐさようなら。せめて手でも繋げたらいいんだけど部活の後だと俺臭いだろうし夏だと手汗がやばいし何よりテンパるし。そんなこんなでほんとに清い清い帰宅路。それでも十分だと思えるくらい幸せだけど。だけど、さ。やっぱりもっと恋人っぽいことしたい。俺が聞けば夜久はいいよって手を差し延べてくれるだろうけどそんなんじゃ情けなさすぎる。ただ、自分からってのはいろんなもんを消費しなきゃなんないからってゆーかちょっとの勇気があればいけるはず。あと雰囲気。


なぁんて考え始めた時に開催される祭に俺はすぐ食いついた。勢いと勢いで誘って今日になったけど緊張のせいで目をつむることもできない。はやく待ち合わせの時間になってほしいという思いとなってほしくないというへたれ心がぐるぐるぐるぐる。
今夜はきっと、眠れない。
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