ある二人七 | ナノ
俺は我が家に着くと、ベッドに倒れ込んだ。中古品でも、寝心地は良い。
・・・あいつ大丈夫かな・・・また不良に絡まれたり・・・ていうか外寒すぎだろ、風邪ひかなきゃいーけど・・・。
「だーーーっ!!気になってしょうがない!」
両手両足をベッドの上でバタバタさせる。俺の部屋は二階。しかし下の住人は「ちょっとセールスマンの修行してくる。」とかほざいて俺の秘密のクローゼットからトゥシューズかっぱらって行ってしまった。代わりにマックのフライドポテト(M)置いてってくれたけど。・・・冷めてた。しかもファーストキッチンのフレーバー置いていきやがって・・・かけるべきかどうか迷ったじゃねーか!
マックのはもう塩味ついてんだよッ!
・・・って!そんなこと思い出してる場合じゃない!
俺はため息を吐いて天井を見上げる。
「・・・1時間経っても来なかったら見に行こう。」
そうつぶやいてからお湯を沸かす。カップヌードルを食べるために。
「・・・・・・。」
あいつ腹減ってるだろうな、寒いだろうし・・・・・・。
とりあえず俺はカップヌードルで腹を満たしてから気合いを入れてスープを作ることにした。
もしかしたら誰かすぐに迎えにくるかもしれない。だったら、伸びるカップメンより残せて明日も食べられるスープのほうがいい。
俺はカレー味のカップメンを食べ、早速料理に取りかかった。
いつぶりだろう、料理作んのなんて。
しかも、他人のために。
中学の調理実習以来かな?
家庭科でやって指切ってまな板血塗れにした憶えがある。そうそう、ジャガイモ切る時だったはず。あのデンプンのヌメリが・・・。
俊也と直己はビビって助けてくんなかったっけ。たしか同じ班の委員長が助けてくれたんだよなあ・・・どうしてっかな、あいつらといいんちょ。
ニンジン、鳥ひき肉、タマネギ、ジャガイモ、たまご、コーン、乾燥パセリ、コショウにバター、味の素、しょう油、コンソメの素を用意する。ベーコンとキャベツは無いので俺流(?)で作る。
しょう油は・・・なきゃだめだろ!俺は自称しょうラーなんだから!
で、適当に切って炒めて味付けして煮る。大概こんなもんでイケるから大丈夫だ・・・多分。
できたところでナベにフタして公園に向かう。
・・・まだいるかな?俺はトイレの裏を見た。


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