強奪事件。 | ナノ
○○署、三階の端にある部屋。
そこにあるのは、何時も賑やかで、変わり者が多いと有名な課。
特別な任務をこなすこともあり、ワケありの者も所属していることからか・・・通称『特別課』と呼ばれる――――――。



「谷在家署長、書類が出来ました。確認をお願いします。」
「・・・・・・・・・・・・。」
谷在家に急ぎの書類を確認してほしいのだが・・・署長から返事は無かった。
「・・・・・・署長?」
ウチが再度呼びかけるも、やはり返事は無い。
「あー・・・お色気刑事、署長寝てるみたいだぞ。」
名前を呼ばれて振り向くと・・・長い蒼色の髪を大きめの赤いリボンで束ねた、女みたいな美しい顔の男が立っていた。
「え、・・・ホント? ソラ。」
ソラと呼ばれた男―――黒輝ソラは気まずそうな顔で頷いた。
「夢も見てないみたいだし、結構爆睡してるんじゃないかな・・・。」
「・・・・・・。」
一応谷在家の顔を覗くと、目を瞑って気持ち良さそうに寝息を立てている。
「・・・毎度思うんだがよく勤務中に昼寝ができるよな・・・。ある意味尊敬するわ。」
ウチが言ってソラの方に振り向くと・・・・・・今度はにこやかに怒りの気を発す黒髪短髪の男が立っていた。
ソラは引きつった顔で後退っていた。


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